日本獣医師会雑誌
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先天性虚弱子牛のリンパ球幼若化試験
高木 光博田浦 保穂寺園 司浜名 克己
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1992 年 45 巻 8 号 p. 551-554

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抄録

臨床的および病理解剖による肉眼的観察によって先天性虚弱と診断された子牛9例, 臨床的に正常な子牛6例および肺炎症状を示す子牛3例について, その末梢血を用い, マイトジェン (フィトヘマグルチニンPHA, ポークウイードマイトジェンPWM, コンカナバリンA Con A) 刺激によるリンパ球幼若化反応試験を行い比較検討した.
正常子牛, 肺炎子牛, 3例の虚弱子牛およびその他6例の虚弱子牛における平均幼若化指数 (SI) ±標準誤差は, PHAではそれぞれ53.3±20.0, 13.2±5.8, 2.8±0.45および61.7±19.3であり, PWMではそれぞれ61.0±15.1, 6.1±2.1, 8.4±4.4および71.5±34.6であった.
以上の結果, 虚弱子牛の中に免疫応答能が低下した例が存在することが判明した. あわせて, この試験は先天性に免疫応答能が低下した子牛のスクリーニング法として有用であることが示唆された.

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