日本獣医師会雑誌
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グリーンイグアナ (Iguana iguana rhinolopa) の胃から分離した線虫Ozolaimus megatyphlon
宗像 保久井上 勇白井 温
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キーワード: グリーンイグアナ, 線虫
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1999 年 52 巻 12 号 p. 784-787

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抄録

埼玉県こども動物自然公園で飼育されていた, 推定年齢2歳のグリーンイグアナが1996年5月2日に死亡した. 剖検の結果, 胃内から3, 940隻の線虫を分離した. 虫体は灰白色体表には明瞭な横縞がみられ, 体長 (体幅) は雌3. 81±0-86mm (0.45±0.10mm), 雄2.73±0.36mm (0.45±0.10mm) であった. 形態学的に口唇は2個に分かれて乳頭突起を有し, 食道は前部と後部に分かれて終末はバルブ状を黒し, 交接刺は1本で副交接刺はみられなかった. また, 虫卵は楕円形で大きさ120~150×50μm, 小蓋を有し壁は不対称であった. 以上の成績よりPharyngodonidae科に属するOzolaimus megalyphlonと同定された.

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