日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
豚のリンパ腫
酵素組織化学的および免疫組織化学的検討
中島 弘美笠井 潔門田 耕一石野 清之
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 53 巻 5 号 p. 328-334

詳細
抄録
茨城県のと畜場で見いだされた86例のリンパ腫のうち, 19例を免疫学的, 酵素組織化学的, 免疫組織化学的に調べた. 腫瘍細胞の由来を決める際に, 酵素組織化学が役に立った例は少なかった. 10例の胚中心由来のリンパ腫では, 腫瘍細胞が免疫グロブリンを有しており, B細胞性であった. 同様に, 免疫芽球性リンパ腫の2例においても免疫グロブリンが認められた. しかし, 1例の免疫芽球性リンパ腫はT免疫芽球からなり, めん羊赤血球とロゼットを形成し, CD2陽性であった. 同様の結果を示したリンパ芽球性リンパ腫もT細胞性に分類され, non-T, non-B細胞性とした残り3例のリンパ芽球性リンパ腫には, T細胞のマーカーもB細胞のマーカーも検出されなかった. 1例のTリンパ芽球性リンパ腫はCD4とCD8の両方を発現しており, この腫瘍は胸腺にある両分子陽性 (ダブルポジティブ) 細胞由来と考えられた.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医師会
前の記事 次の記事
feedback
Top