抄録
別々の小学校で飼育されていた家兎2羽が, 四肢の硬直等を呈し死亡した. これら2羽の体表の外傷および飼育小屋の土壌より, 破傷風菌の分離を試みた. 外傷および土壌1件から計11株の破傷風菌が分離された. 分離された菌株について, PCR法を用いた神経毒 (tetanospasmin) 遺伝子の検出, ならびにパルスフィールド電気泳動 (PFGE) 法による遺伝子解析を行った. その結果, 11株すべてでtetanospasmin遺伝子を検出した. また, PFGE法では4つの型の遺伝子パターンに分類された.