抄録
ウシ胎仔の発生過程におけるLDHアイソザイムの変動を, 5%薄層ポリアクリルアミドゲル電気泳動法を用い検索した. 胎仔の心臓, 肝臓, 腎臓, 肺, 骨格筋, 脾臓, 甲状腺, 胸腺そして胎盤においてAとBのサブユニットは合成されており, 検索した臓器には発生前期, 中期, 後期において5本のアイソザイムが検出された. 胎仔の発育に伴いアイソザイムパターンが変動した臓器は, 心臓, 腎臓, 肝臓, 骨格筋, 甲状腺, 胎盤であり, 著明な変動を示さなかった臓器は肺, 脾臓, 胸腺であった. 謝辞 : 稿を終わるにあたり, 御指導御校閲を賜わりました麻布大学家畜衛生学教室, 田中享一教授に深謝いたします. また, 材料採取にあたり御協力を得ました厚木食肉センター職員各位に深謝いたします. さらに麻布大学家畜衛生学教室員各位に感謝します.