抄録
ラット, ネコ, イヌ, ブタ, ウマおよびウシの脾臓莢動脈, 動脈性毛細血管および脾洞を走査電顕と透過型電顕を用いて観察した. 莢動脈は杆状形の内皮細胞からなる毛細血管と, これを囲む細網細胞からなっていた. 莢の網眼中には血小板や赤血球が観察されたが, イヌを除いては白血球や大食細胞は見られなかった. ラットでは莢動脈を欠いていた. イヌを除くすべての動物で内皮細胞間に直径1~3μmの間隙が観察された. ラット, イヌ, ブタおよびウマの動脈性毛細血管の終末部は嚢状で, ウシでは漏斗状を呈し, すべての動物で終末孔もしくは側孔が見られ, 脾索腔と通じていた. ラットでは, いくつかの動脈終末部が脾索に開放し, あるものは直接脾洞に続いていた. 脾洞内皮細胞の形はラット, イヌおよびウシでは杆状, ネコとウマでは平たい星形を呈し, ブタでは両形がみられた. これらの脾洞壁には血球や大食細胞が脾洞から脾索へ, もしくは, その逆に移動する間隙があった. 脾洞内皮細胞の外側には細網細胞が付着していた.