抄録
Eimeria tenellaのsporozoiteを種々の温度で培養し, アミロペクチン含有量が異なるサンプルについて感染性を調べた。sporozoiteを0, 29, 37, 41℃で16時間培養すると高温培養では低温培養にくらべてアミロペクチン含有量及びひな腎培養細胞侵入率の低下が著しく, また, sporozoiteのアミロペクチン含有量と細胞侵入率の間に高い相関が認められた。41℃培養では虫体内のアミロペクチンはほとんど消失し, 大部分は運動を停止した。41℃で培養したsporozoiteを鶏胚に接種すると, 脱殻直後のsporozoite接種時と比較して, 致死率, oosyst産生ともに低い値を示した。以上の成績から, アミロペクチンはsporozoiteの生存, 運動, 宿主細胞への侵入, 増殖などにおいてエネルギー源となり, 感染性に重要な役割を果していると考えられた。