日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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トキソプラズマ感染マウスにおけるガンマ・インターフェロンの産生増大
白幡 敏一小島 英理石川 濶後藤 仁
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1989 年 51 巻 2 号 p. 380-388

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抄録
トキソプラズマ(Tp)感染マウスの脾細胞をコンカナバリンA(Con A)や溶連菌製剤(OK-432)で刺激培養すると,非感染マウスに比較し,高力価のIFN-γが誘発・産生された.脾細胞培養系におけるIFN-γの産生増大は感染早期において顕著に認められ,脾内Thy-1陽性細胞数の推移に一致する傾向がみられた.IFN-γの主たる産生細胞はCD4+サブセットに属するT細胞亜集団であるが,その産生にはマクロファージの関与が必須であった.さらにIFN-α/βの誘発剤として知られる大腸菌内毒素(LPS)をTp感染10日目のマウスに静脈内注射すると,IFN-α/βの産生に引き続き高力価のIFN-γが血中に誘発・産生された.
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© 社団法人 日本獣医学会
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