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佃 良一, 志野 晟, 山内 昭二
1989 年 51 巻 2 号 p.
235-243
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
SHCラットの上皮小体を光顕及び電顕的に形態計測した.24週齢の雄性SHCラットでは対照の同週齢のSDラットに比べ,上皮小体の肥大が肉眼的に明瞭であった.上皮小体の連続切片の光顕的形態計測の結果,SHCラット上皮小体の体積は対照ラットの約3倍に増大していたが,上皮小体主細胞の核の平均面積及び単位面積当りの核数はSDラットと変わらなかった.SHCラット上皮小体の有糸分裂細胞数は,SDラットの約8.5倍に増加すると共に,上皮小体の体積と高い相関を示した.電顕的形態計測の結果,SHCラットの上皮小体主細胞ではSDラットに比べ,細胞膜の皺壁形成が著明で,その表面長が増加すると共に,ミトコンドリア及びゴルジ装置の面積も有意に増加していた.分泌顆粒は時折,細胞膜に密接して観察された.これらの結果,SHCラット上皮小体の顕著な肥大は,主に主細胞の分裂増殖による細胞数の増加に起因することを示し,同時に主細胞での上皮小体ホルモンの合成と分泌に関連した細胞小器宮の面積の増加は,主細胞の分泌機能亢進を示唆していた.
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白井 明志, 有嶋 和義, 山本 雅子, 植田 安寛, 江口 保暢
1989 年 51 巻 2 号 p.
244-250
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
ラットの妊娠19日に子宮内胎仔の除脳あるいは下垂体除去を行った後,19日と20日に抗甲状腺作用のあるPropylthiouracil (PTU)を母体に飲ませ,21日の胎仔の甲状腺濾胞細胞の変化を調べた.PTUを投与した母体の,無処置胎仔と除脳胎仔では,生理的食塩水を母体に投与した対照と比べて,甲状腺重量は増加し,濾胞細胞の「核/細胞」面積比は減少し,「粗面小胆体/細胞質」面積比は増加した.濾胞腔は狭くなり,微絨毛は発達し,濾胞細胞の細胞質中には,コロイド滴やライソゾームが観察された.下垂体除去胎仔においては,甲状腺重量は減少し,濾胞細胞は扁平となり,粗面小胆体は縮少した.以上の所見から,ラット胎仔の下垂体・甲状腺系のネガティブフィードバック機構に対して,視床下部は関与していないと考えられた.
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松田 基夫
1989 年 51 巻 2 号 p.
251-256
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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マウス胚様体核抽出液のショ糖勾配遠心法(5-20%)とRNAゲル電気泳動法による分画実験でU-snRNP (U1a, U1b, U2, U4, U5とU6-snRNP)は4-18s領域を中心として沈降するが,一部はグラジェントの広い領域に渡っても沈降する事が明らかとなった.これは胚様体U-snRNPは大きなリボ核蛋白質複合体(large nuclear RNP)から遊離した状態で存在する部分とassociateした状態で存在する部分がある事を示唆している.また分画されたグラジェントのフラクション間で,U-snRNPのそれぞれの分子種の相対量に関して差異が認められた.更にこれらすべてのU-snRNP分子種が15-40%/50%ショ糖勾配遠心法でチューブの底に近い領域(≧60s)で検出され,larger nuclear RNPとassociateしている事が示唆された.ミトコンドリア除去後の細胞質画分を用いた同様の実験で,水溶液中での細胞分画の際の核分画からのU-snRNPの漏出が示唆されたが,U-snRNPの特定の分子種に関する特異的な漏出は認められなかった.他の細胞系で「UsnRNA前駆体がまず細胞質に現われる」事が報告されているが,この前駆体に相当するかもしれないU1a/bとU2 snRNAよりそれぞれ長いいくつかの胚様体RNA分子種が細胞質画分をショ糖勾配遠心法で分画した際のいくつかのフラクション中で多量に検出された.また生理的イオン強度下でこの様な沈降特性を観察する事の重要性について考察した.
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筒井 敏彦, 清水 敏光, 尾原 規子, 柴 祐子, 廣中 俊郎, 織間 博光, 小笠 晃
1989 年 51 巻 2 号 p.
257-263
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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犬の子宮内授精において受胎に要する精子数を知る目的で実験を行った.試験は40×10
6/0.2ml, 20×10
6/0.1ml, 10×10
6/0.1ml, 3-5×10
6/0.1mlのグループで行った.授精は適期に開腹手術を行い,片側の子宮角先端部に行った.受胎成績はそれぞれ7/7,8/8,10/11,2/7であった.これらのうち授精側排卵数を着床数が上まわった例は,それぞれ5/7,6/8,0/10,0/2であった.このことから20×10
6以上では,精子は対側の卵とも受精することが分った.そこで10×10
6を片側卵巣摘出犬の摘出側子宮角に授精したところ,11頭中1頭が受胎したが,子犬は1匹であった.本報の成績では,授精した側の卵のみを受精させるには10×10
6/0.1mlの精液による子宮内授精が最適であった.
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望月 雅美, 小西 信一郎, 安食 政幸, 赤星 隆雄
1989 年 51 巻 2 号 p.
264-272
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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ネコパルボウイルス(FPV)の宿主変異亜種ウイルスの一つであるネコ汎白血球減少症ウイルス(FPLV) TU 1株に対するモノクローナル抗体(mAb)を作出し,FPVの別の亜種ウイルスであるミンク腸炎ウイルス(MEV)およびイヌパルボウイルス(CPV)とFPLV間の抗原性を比較した.マウスIgG 1タイプのmAbを産生する4種クローンが作出され,総てのmAbがウイルス中和能と血球凝集阻止能を有することから,ウイルスカプシド表在のエピトープを認識するものと考えられた.血球凝集阻止(HI)試験にFPLVあるいはCPVに対するポリクロナール免疫血清を用いて,FPV亜種ウイルス36株の抗原性を検討したが,有意差は認められなかった.mAbを用いてもFPLV 15株間の抗原の異質性は検出されなかったが,例外的に1分離株(TU11株)はFPVに共通のエピトープを認識するmAbの一つと全く反応しない変異株であった.また,MEV Abashiri株と,1980年以前および1984年11月に分離されたCPV3株は,作出したmAbを用いたHI試験でFPLVと同じ抗原性を示した.しかし,1981年以降に分離されたCPV17株のこれらmAbに対する反応性は弱く,抗原性の変化が認められることから,わが国でも,最近ではCPV抗原変異株がイヌ間に優勢に広まっているものと推察された.
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下野 和之, 金子 賢一, 林谷 秀樹, 小川 益男
1989 年 51 巻 2 号 p.
273-277
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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フリー
Yersinia enterocolitica O3菌のホルマリン死菌を経口投与したマウスにおいて,同菌に対する特異的IgAが糞便中に検出された.IgA産生のマウスにY. enterocolitica O3生菌攻撃を行うと腸管への定着が阻止された.同様に生菌を経口投与したマウスについてもIgAが糞便中に検出された.これらのマウスではIgAの産生が見られると腸管への定着は直ちに終了した.
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多川 政弘, 左向 敏紀, 江島 博康, 黒川 和雄, 織間 博光, 本好 茂一
1989 年 51 巻 2 号 p.
278-283
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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麻酔薬に対する犬の副腎皮質反応が年齢によって異なるか否かを調べるために,36頭の健康なビーグル犬を年齢区分または麻酔薬の種類によって6群に分け,ケタミンまたはチオペンタールを投与して,血漿コルチゾール濃度を測定した.麻酔薬投与前における年齢別の血漿コルチゾール濃度は,幼犬群(2~3ヵ月齢)で2.23±0.44μg/dl,(平均値±標準偏差),成犬群(2才齢)で4.35±2.04μg/dl,老犬群(8~10才齢)で3.40±1.25μg/dlと幼犬群が最も小さい値を示した.ケタミン投与によるコルチゾール濃度の上昇は,各年齢群ともに麻酔薬投与前値に対して有意(P<0.001)なものであった.また,幼犬群は,他の群にくらべて反応性が弱く,幼犬群と成犬群,幼犬群と老犬群間にそれぞれ有意差(P<0.001)が認められた.一方,チオペンタール投与では,老犬が一過性に軽度の上昇を示したが,幼犬,成犬では下降傾向を示し,オペンタールがケタミンにくらべて犬の副腎機能に対して抑制的に働く結果を得た.
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長沢 成吉, 山中 晴道, 元井 葭子, 石川 俊幸, 滝沢 隆安
1989 年 51 巻 2 号 p.
284-293
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
四塩化炭素で誘起させた肝障害牛にイソプロチオランを量を変え連続投与し,血中の化学成分,酵素活性および肝ミクロソーム機能に及ぼす影響を調べた.一時的に赤血球数の減少,白血球数の増加などが見られたが,実験期間を通じて大きな変動はなかった.四塩化炭素注射後,血しよう中の総脂質,リン脂質および中性脂肪含量は,50mgおよび100mg/kg体重のイソプロチオランを投与したものが,無投与のものに比べ高値で推移した.他方,50mgおよび100mg体重のイソプロチオラン投与は,肝中の蛋白質含量を増加させる傾向をもたらし,四塩化炭素によるGOT,Arginine,γ-GPTおよびICDH活性の上昇を著しく抑制した.肝ミクロソームの脱メチル化酵素および水酸化酵素活性は,イソプロチオラン投与によって誘導されるという傾向は見られなかった.これに対してP-450およびチトクロームb
5は誘導され,50mgおよび100mg/kg体重のイソプロチオラン投与のものでは,無投与のものに比べ2倍前後増加した.またミクロソームの脂肪酸組成においても,イソプロチオラン投与のものがオレイン酸,リノール酸,アラキドン酸などの不飽和脂肪酸の割合が高かった.
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藤永 徹, 山下 満, 吉田 廸弘, 水野 信哉, 田島 誉士, 岡本 芳晴, 大友 勘十郎
1989 年 51 巻 2 号 p.
294-299
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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正常イヌの培養白血球から染色体標本を作製し,それらについてG-,Q-,C-およびN-バンド染色を施し,各々のバンドパターンを解析した.雌イヌの正常染色体は38対・76本の端部着糸型染色体と,XおよびYの性染色体からなり,そのG-およびQ-バンドパターンはManolacheら(1976)によって報告されたそれらとほぼ一致することが追認された.C-バンドは第7,26,34,35,37および38番目の6対・12本の染色体の動原体部に存在することが確認された.さらに,これまで未報告であったイヌの染色体上のN-バンド,すなわち仁形成部位は第7,9および22番目の3対・6本の染色体の末端部に存在することが始めて確認された.
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恒光 裕, 清水 実嗣, 平井 綱雄, 米道 裕弥, 工藤 卓二, 森 清一, 尾上 貞雄
1989 年 51 巻 2 号 p.
300-308
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
妊娠末期の乳牛に,牛ロタウイルス(BRV)1型と2型を筋肉内に接種した.血清中の中和抗体価は,両型とも有意に上昇し,初乳中の中和抗体価は,両型とも非免疫対照群と比較して有意に高値を示した.次に新生子牛15頭にBRV 1型あるいは2型を経口投与して観察した.5頭は免疫初乳群として,免疫初乳を10%混合した代用乳2lをBRV攻撃の2時間前,次いで攻撃後1日2回,5日間給与した.他の10頭は対照群とした.対照群の全例がBRV攻撃24~48時間後より激しい下痢を呈し,糞便からBRVが検出された.一方免疫初乳群では,初乳給与中には5例中4例が下痢を呈さず,糞便からBRVは全く検出されなかった.これらの成績から,免疫初乳の連続給与により,BRV1型ならびに2型による子牛下痢症を予防できる可能性が示唆された.
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宮澤 清志, 友田 勇
1989 年 51 巻 2 号 p.
309-314
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
腎,骨および胎盤アルカリホスファターゼ(ALP)は精製したものを,腸および肝ALPは市販の精製標品を免疫して各臓器ALP抗体を作成した.二重免疫拡散法により,各臓器ALPは免疫学的に腸,骨,肝ならびに腎-胎盤の4グループに分類された.骨ALPは胎児,仔ウシおよび成牛の血清中に,腎-胎盤ALPは仔ウシおよび成牛の血清中に認められたが腸および肝ALPは,いずれの血清中にも認められなかった.
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冨村 保, 杉山 広, 横田 正春
1989 年 51 巻 2 号 p.
315-326
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
1985年9月から1988年3月の間に,三重県伊賀地方の4河川(西谷川,子延川,東谷川及び滝川)でカワニナ3,000個を採集し,これらを対象として肺吸虫幼虫の寄生状況に関する調査を行った.その結果,西谷川,子延川,及び東谷川で採集した80個の貝からウェステルマン肺吸虫のセルカリア並びにレジアを検出することができた.調査地区別の寄生率は,サワガニにおける肺吸虫メタセルカリアの寄生の濃厚な西谷川が最も高く6.08%(756個中46個),次いで,子延川14.63%(712個中33個),東谷川10.13%(756個中1個)の順位であった.一方,サワガニにおける肺吸虫メタセルカリアの寄生の希薄な滝川では,検査した貝776個中に陽性のものは見られなかった.カワニナの大きさと肺吸虫幼虫の寄生率との間には相関関係が認められ,大きい貝ほど高い寄生率を示し,40mm以上のものの寄生率は24.1%に達した.陽性貝80個中,29個は肺吸虫幼虫だけの単感染であったが,43個は他種吸虫幼虫1種との混合感染, りの8個は他種吸虫幼虫2種との混合感染であった.検出された幼虫の形態,特に排他系統を精査した結果,日本産ウェステルマン肺吸虫セルカリアの終末細胞式は2[(3+3+3+3+3)+(3+3+3+3+3)]=60であることが明らかとなった.
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橋本 夏美, 織田 利昭, 門田 耕一
1989 年 51 巻 2 号 p.
327-336
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
2頭のホルスタイン種,雌成牛の腹膜原発中皮腫を光顕的,電顕的に観察した.腫瘍は二相性で,腺腔を形成する腫瘍性中皮細胞と膠原線維中に散在する腫瘍性中皮下細胞より構成されていた.中皮細胞は中間径フィラメント,微絨毛,基底膜,接着斑,閉鎖帯を特徴とし,まれに絨毛が認められた.中皮下細胞は膠原細線維と密着しており,一部の細胞はいくつかの中皮細胞の特徴と考えられる構造を持っていた.1例では左卵巣に顆粒膜細胞腫があり,牛ではまれな重複臘瘍と考えられた.
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安原 寿雄, 松井 修, 平原 正, 扇谷 年昭, 田中 雅之, 児玉 和夫, 中井 正久, 佐々木 文存
1989 年 51 巻 2 号 p.
337-344
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
1985年,2月,某大規模養豚場に発生した下痢症例において,繁殖母豚の下痢便より豚甲状腺初代培養細胞に円形化細胞変性を示す因子が分離された.分離ウイルスはIUdR存在下でその増殖が阻害され,エーテル,熱,酸の各処理に抵抗性を示した.感染培養液中には電顕により27nmの粒子が認められ,塩化セシウム密度勾配による浮上密度は1.40g/mlであった.SDS-PAGEにより,ウイルス蛋白は分子量81k,70k,66k及び62kダルトンの4種類のバンドに分かれた.また,赤血球凝集性はモルモット,マウス,ヒトO型の各赤血球で認められた.一方,既知の豚パルボウイルス(PPV)との交差中和試験では,分離ウイルスの抗原性は血清学的にPPVとは明らかな差異が認められたが,以上の成績から,分離ウイルスはパルボウイルスに属すると考えられた.抗体調査から,この分離ウイルスはわが国の豚の間に広く存在することが示唆された.
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濱田 みゆき, 小山田 敏文, 吉川 博康, 吉川 堯
1989 年 51 巻 2 号 p.
345-351
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
ウシの食道に自然発生した35例の乳頭腫について,病理組織学的ならびに電子顕微鏡学的に検討した.特徴的な組織変化は,上皮層におけるアカントーシス,パラケラトーシスおよび好塩基性核内封入体形成であった.電顕的観察では,光顕で指摘された封入体に一致して,多数のウイルス粒子が認められた.ウイルス粒子は径35-40nmで,6角形を示し,しばしば規則正しい結晶状配列を示していた.これら封入体はウシ乳頭腫ウイルスの特異抗原を保有していた.なお,4例では基底細胞層の異形性を伴う下伸長像が指摘された.
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川口 直彦, 和久井 信, 浅利 将男, 鹿野 胖
1989 年 51 巻 2 号 p.
352-358
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
成牛の各部胃粘膜における上皮下弾性線維の配列を光学顕微鏡ならびに電子顕微鏡を用いて観察した.各部で,固有層深部の線維叢に発した線維が上皮に向かって分枝しながら伸び,上皮基底膜にほぼ直角に結合する基本様式を示していた.この結合枝は透過電子顕微鏡的にはoxytalan線維もしくは細いelaunin線維の形態を示していた.線維分布の多い部位は第一胃前房の上方部,第一胃筋住,第二胃稜,鈎爪状乳頭,第三胃全域であった.特に鈎爪状乳頭と第三胃乳頭は特徴ある線維配列を示し,立体的な弾性線維網とその表面から分枝するおびただしい数の上皮との結合枝を有していた.線維分布の少ない部位は第一胃のほとんどの領域と第二胃小室の底部,また幽門部を除く第四胃の各粘膜であった.これらの結果は上皮下弾性線維の配列が胃粘膜各部に受ける機械的ストレスの状態によって異なることを示唆している.
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川原 一芳, 浅野 昌彦, 中井 豊次, 久米 勝巳, 檀原 宏文
1989 年 51 巻 2 号 p.
359-363
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
1974年~1986年にかけて我が国11県に所在する計35の農場において,ブタの鼻腔からA. pleuropneumoniaeの分離を行い,得られた計129株の,10種類の抗生物質に対する感受性を調べた.1983年以前に分離された計28株の2型菌はすべて,用いた抗生物質に感受性であった.これに対して,1985年~1986年に分離された計79株の2型菌は,その過半数がアミノグリコシド系抗生物質,テトラサイクリン,タイロシン,力ルバドックスに耐性であり,そのうちの多くが多剤耐性を示した.計22株の5型菌は1985年以降に分離され,その殆どが感受性であった.2型菌のアミノグリコシド系抗生物質,テトラサイクリンおよびタイロシンに対する最小発育阻止濃度の分布は2峰性を示した.以上の結果は,最近になって抗生物質に耐性のA. pleuropneumoniae菌株が我が国で増加していることを示すものである.
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VREE Tom B., VREE Monika L., BENEKEN KOLMER Eleonora W. J., HEKSTER Ye ...
1989 年 51 巻 2 号 p.
364-368
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
カタツムリCepaea hortensisはスルファジメトキシンをピリミジン核の2および6位でO-脱アルキル化(脱メチル化)した.2位の脱アルキル化がより強く認められた.スルファジメトキシンはさらにアセチル化されたが,水酸化(脱メチル化)代謝物のアセチル化は認められなかった.
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VREE Tom B., VREE Monika L., BENEKEN KOLMER Eleonora W. J., HEKSTER Ye ...
1989 年 51 巻 2 号 p.
369-372
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
カタツムリCepaea hortensisにおいて,スルファモノメトキシンは脱メチル化されなかった.しかしながら,アセチル化(15%)およびピリミジン核の2位の酸化(0.78%)が認められた.
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島田 保昭, 函城 悦司, 石田 史郎
1989 年 51 巻 2 号 p.
373-379
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
低乳脂肪牛群92頭に対して,1頭当り重炭酸ナトリウム100g・酸化マグネシウム30gを主成分とする第一胃緩衝剤を連日8か月間飼料に添加して投与したところ,平均乳脂率が投与前3.06%から,投与後4か月で3.68%,8か月で3.71%に上昇した.無脂固形分率も若干増加したが,乳量には変化はみられなかった.第一胃液中のプロトゾア数は投与前2.85×10
5mlであったが,投与後8か月で9.61×10
5mlにまで増加し,その種類も多くなった.投与後8か月では酢酸比率の増加とプロピオン酸比率の減少が認められ,乳脂率もまた増加した.投与後血液中のヘマトクリット値,乳酸脱水素酵素活性値,ナトリウムとカリウム値の増加と, コレステロール量,γ-グルタミールトランスペプチダーゼ活性値の減少が認められた.疾病発生率は減少した.乳脂率の増加と,プロトゾアの数と種類の増加との間に有意の相関関係があった.
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白幡 敏一, 小島 英理, 石川 濶, 後藤 仁
1989 年 51 巻 2 号 p.
380-388
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
フリー
トキソプラズマ(Tp)感染マウスの脾細胞をコンカナバリンA(Con A)や溶連菌製剤(OK-432)で刺激培養すると,非感染マウスに比較し,高力価のIFN-γが誘発・産生された.脾細胞培養系におけるIFN-γの産生増大は感染早期において顕著に認められ,脾内Thy-1陽性細胞数の推移に一致する傾向がみられた.IFN-γの主たる産生細胞はCD4
+サブセットに属するT細胞亜集団であるが,その産生にはマクロファージの関与が必須であった.さらにIFN-α/βの誘発剤として知られる大腸菌内毒素(LPS)をTp感染10日目のマウスに静脈内注射すると,IFN-α/βの産生に引き続き高力価のIFN-γが血中に誘発・産生された.
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八木 行雄, 古内 進, 高橋 秀之, 小山 弘之
1989 年 51 巻 2 号 p.
389-395
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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フリー
Theileria sergenti感染牛赤血球の浸透圧脆弱性および膜形態の変化について検討した.実験感染牛では,原虫寄生率の増加にともない赤血球浸透圧脆弱性は亢進し,等張域における溶血率は原虫寄生率よりも明かに高い値を示した.この現象は密度勾配分画された各寄生率の赤血球においても同様であった.血清浸透圧は感染牛,潟血牛ともほぼ一定の値で推移した.走査型電子顕微鏡による観察の結果,重篤時の牛の赤血球は変形し,ほとんどの赤血球はEchinocyteの状態に陥っていることが判明した.またEchinocyteの比率は原虫寄生率よりも著しく高い値を示した.同様の現象は小型ピロプラズマ病重篤時の放牧牛においても認められた.以上の成績から,赤血球の浸透圧脆弱性と膜形態の異常はT. sergenti寄生赤血球のみならず,非寄生赤血球においても起きていることが示唆された.
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佐藤 隆, 鷲巣 誠, 小林 圀仁, 三阪 和徳, 林 太郎, 織間 博光, 本好 茂一
1989 年 51 巻 2 号 p.
396-402
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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ハセロン吸入麻酔下の犬にDopamine 3~15μg/kg/minの臨床薬用量を30分間投与し,不整脈誘発性,血行動態及び利尿効果について用量依存性の変化の有無並びに不整脈の有無による変化の差について検討した結果以下の成績を得た.1) 不整脈出現率は用量依存性に増大した.また,用量に関わらず投与時間の延長に伴い不整脈の発生を見た.2) 心拍数及び心筋酸素消費量の指標であるdouble-productは,不整脈出現群で用量依存性に増大し,不整脈出現群の増加の程度をいずれも上回った.3) 心収縮力は,両群ともに用量依存性に増大した. 4) 肺血行動態に関しては,15μg/kg/minで血圧の上昇を見た以外は用量増大に伴う一定の変化は観察されなかった.5) 利尿効果は,両群ともに用量依存性の変化を示した.以上からハロセン麻酔下に於けるDopamine投与に際しては,投与時間の延長に伴う不整脈誘発性及び高用量での肺血行動態に注意を払う必要がある.
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田島 誉士, 藤永 徹, 大友 勘十郎, 小池 寿男
1989 年 51 巻 2 号 p.
403-407
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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ウマ,ウシおよびイヌの末梢血リンパ球(PBL)幼若化反応におけるコルヒチン,ビンブラスチンおよびサイトカラシンDによる幼若化阻止効果について検討した.各PBLの幼若化反応は,3種の薬剤により完全に阻止された.微小管重合阻害剤であるコルヒチンまたはビンブラスチンによるウマおよびイヌPBLの50%幼若化回復濃度は,ウシPBLのそれよりも著しく低かった.一方,微小線維重合阻害剤であるサイトカラシンDを用いた場合,ウマ,ウシおよびイヌPBLの50%幼若化回復濃度は,各種動物PBL間で大差はなかった.これらの結果から,ウマおよびイヌPBL幼若化反応においてはウシPBL幼若化反応におけるよりも,微小管が深く関与していることが示唆された.
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宮本 亨, 加藤 憲夫, 元井 葭子, 大橋 傳, 長沢 成吉, 新林 恒一
1989 年 51 巻 2 号 p.
408-415
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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牛のレチノール輸送形態について検討し,牛血清からのレチノール結合タンパク質(RBP)の精製およびその性状の検討を行った.成牛血清についてSephadex G-100によるゲルろ過を行ったところ,レチノールを含む2つのピーク(ピーク1,ピーク2)が得られた.主要ピークであるピーク1は,より高分子側にあり,RPBおよびプレアルブミン(PA)から成るヒト血清のレチノール分画に一致した.ピーク2はより低分子側(分子量約20,000)にあり,ヒト血清中には一致する分画はなかった.3M尿素存在下においてピーク1はほとんど消失し,ピーク2が増加した.一方,子牛血清の主要レチノールピークは成牛のピーク2に一致した.以上の結果から,レチノールは,成牛ではRBPと他との血清タンパク質,おそらくPAとの複合体によって輸送されていると考えられた.牛RBPの精製は次の4本のカラムによって行った.1. DEAE-cellulose(pH6.0), 2. SephadexG-100 (3M尿素を含む), 3. DEAE-cellulose (pH8.3), 4. SephadexG-100.最終的に,牛血清1,100mlから14.1mgの牛RBPが得られ,回収率は約32%と推定された.牛RBPの分子量,紫外部吸収スペクトル,電気泳動における挙動,アミノ酸組成は,他の動物種のものと同様であった.
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藤掛 登, 富樫 宏史, 山本 雅子, 有嶋 和義, 植田 安寛, 江口 保暢
1989 年 51 巻 2 号 p.
416-424
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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精巣導帯は,精管に接着する索状部と後腹壁に接着する球状部からなる.索状部は胎齢15日に初めて見られ,16日に最長となり,18日に向かって短縮した.球状部は16日に初めて見られ,胎仔の成長と共に下降し,胎齢19日において索状部の湾曲により球状部の頭側端に接した.組織学的には,球状部は中心部に間葉細胞塊を有し,周囲に筋芽細胞層を有していた.間葉細胞塊は球状部の発達に伴い球状部の頭側端に寄り,尾側端は次第に疎性組織となった.胎齢19日を境に間葉細胞塊は次第に疎となるが,膠原線維が増加した.以上の所見から,胎生期における精巣下降は,索状部の短縮および球状部の伸張が起こる胎齢16日から始まるものと思われる.
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深田 恒夫, 明貝 俊彦, 馬場 栄一郎, 荒川 皓
1989 年 51 巻 2 号 p.
425-427
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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E. tenella感染時のノトバイオート鶏盲腸内VFA値の変動は盲腸内のpH値の変化に影響を及ほさなかった.E. tenella感染群のORP値は非感染群のそれに比べて減少する傾向がみられ,特定のノトバイオート鶏においては,有意に減少した.
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吉田 光敏, 小島 義夫
1989 年 51 巻 2 号 p.
428-430
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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体外培養した豚射出精子を透明帯除去ハムスター卵へ媒精したところ,ヘアピン型尾部を有する精子に雌性前核の形成が観察された.このことから尾部異常精子の中にも,受精能獲得および先体反応を完了する精子の存在が示唆された.
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金内 長司, 足原 美樹, 斉藤 香彦, 伊藤 武
1989 年 51 巻 2 号 p.
431-433
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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カモメ由来C. jejuni, C. coliおよびC. laridisを含む76株のうち45株(59.2%)がLior法で34群に群別され,そのうちC. jejuniのLIO12が比較的高い頻度(9.2%)で検出された.カモメとヒト腸炎の関連性は低いと考えられた.
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野中 哲, 新井 敏郎, 柴藤 徳洋, 大木 与志雄
1989 年 51 巻 2 号 p.
434-436
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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正常牛の肝,腎,心筋,食道筋,血清およびイバラキ病感染牛血清中のLDHアイソザイム電気泳動パターンを調べた.肝では,他の動物と異なりLDH-1,2のH型が優位であった.イバラキ病牛では,嘔吐を示した前日から血清のアイソザイムパターンがM型に転換し,著しい変動を示した.LDHアイソザイムパターンの観察により,イバラキ病の病勢が推察できた.
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及川 正明, 吉原 豊彦, 兼子 樹広
1989 年 51 巻 2 号 p.
437-440
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
ジャーナル
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サラブレッド子馬の剖検例141例中著しく小さな胸腺6例が偶発的に見出された.これら胸腺は病理組織学的に胸腺異形成類似の像を呈した.当該変化の原因として,母体内環境要因による胸腺上皮細胞傷害が示唆された.
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鷲巣 誠, 川村 正道, 小林 圀仁, 三阪 和徳, 林 太郎, 青木 忍, 藤田 道郎, 織間 博光, 本好 茂一, 友田 勇
1989 年 51 巻 2 号 p.
441-443
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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激しい運動時のみ失神が起こるシェパード犬の心機能を評価したところ,肺動脈狭窄症であった.パッチワークによる肺動脈拡張手術で著明な心機能の改善および運動時の失神の消失が見られた.
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白川 正, 丸山 浩一, 中村 直子, 粟倉 毅, 大石 秀夫, 仙波 裕之, 樋口 徹, 園田 要, 小野 威, 松井 高峯
1989 年 51 巻 2 号 p.
444-446
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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臨床症状を示すことなく突然死亡した20日齢の仔馬を病理組織学的並びに電子顕微鏡的に検索した.本例は,肝の多発性巣状壊死と肝細胞内における桿菌体の増殖を特徴とし,桿菌体は形態学的にBacillus piliformisと考えられた.
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西中川 駿, FAULKIN Leslie J., MITCHELL Dan J.
1989 年 51 巻 2 号 p.
447-449
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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生後3週齢のBALB/c雌マウスに高度不飽和脂肪酸を多く含む飼料(CO)と含まない飼料(HCTO)および中等度に含む市販の飼料(Chow)を3週間給与した結果,HCTO群は,CO,Chow群に比べ,乳腺実質の成長が悪く,特に導管の分枝やBudの数が著しく少なかった.また,CO群の間質には発達した単房性脂肪細胞が,HCTO群には小さな多房性脂肪細胞が多く観察された.以上の結果から,COの給与は,乳腺の発達を促し,HCTOは抑制することが示唆された.
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鈴木 祥子, 大前 憲一, 大石 弘司, 村松 昌武, 高橋 敏雄
1989 年 51 巻 2 号 p.
450-452
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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1986~1987年に,屠場豚の肺病巣から分離されたA . pleuropneumoniae 190株(血清型1,2,5,7)の薬剤感受性を調べたところ,ほとんどの株は,供試した薬剤の多くに感受性であった.一方,190株中10株(5.3%)に,SM, CP, OTC, PCG, ABPC, CX, MPC, KMに対する単剤あるいは多剤耐性が認められた.
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南 毅生, 若尾 義人, Buchanan James, 武藤 眞, 渡辺 俊文, 鈴木 立雄, 高橋 貢
1989 年 51 巻 2 号 p.
453-456
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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交叉循環法を利用した開心術により,ブルドック種の肺動脈狭窄症に対して根治手術を実施した.右心室漏斗部の筋肉を切除し弁輪部を切断した後,弁輪部にパッチを装着することによって狭窄した肺動脈弁を拡大した.しかし,手術操作終了後,除細動を行ったが蘇生不可能であった.剖検によって,本症例は肺動脈狭窄以外に左冠状動脈が右冠状動脈より分枝する単冠状動脈症であったことから,心蘇生が不成功に終った理由が明らかになった.
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藤崎 幸蔵, 神尾 次彦, 中村 義男, 志村 義夫, 高橋 幸男, 河津 信一郎, 清水 眞也, 南 哲郎, 伊藤 進午
1989 年 51 巻 2 号 p.
457-459
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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小型ピロプラズマ原虫Theileria sergentiの感染血液の血餅を,細切後にミリボアフィルター(孔径1.2μm)濾過することによって,ピロプラズムを容易に分離できた.得られた分離ピロプラズマは酵素抗体法用の抗原として使用でき,また原虫のアイソエンザイム治性を保持していることが示された.
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八木 行雄, 高橋 秀之, 古内 進
1989 年 51 巻 2 号 p.
460-462
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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Theileria sergenti感染牛赤血球におけるCa
2+およびMg
2+イオンについて検討した.赤血球Mg
2+は実験感染牛,野外牛ともに発病により有意に増加した.まだ,実験感染牛から採取した赤血球を密度勾配法で分画したところ,寄生赤血球の比率とそのMg
2+濃度のピークは一致した.以上の成績から発病経過における赤血球Mg
2+の増加は寄生赤血球に由来するものと思われた.しかし,赤血球Ca
2+は実験感染牛,野外牛ともに明らかな変化を示さなかった.
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大永 博資, 東郷 正治, 大滝 与三郎, 田島 正典
1989 年 51 巻 2 号 p.
463-465
発行日: 1989/04/15
公開日: 2008/02/13
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IBDの生ワクチン及び強毒ウイルスの接種によるヒナのEimeria tenella免疫に対する影響を観察した結果,IBDウイルス接種により引きおこされたファブリキウス嚢の障害は,そのごのE. tenella感染による免疫応答を抑制することが示唆された.
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