抄録
家兎の耳に白金針2本(治療電極)を留置し, 眼の内眼角を測定基点として微小電流(直流20μAの定電流)の通電時とその前後の電位を測定した. 針を刺入留置するのみで, 針と測定基点間は-0.10~+0.28Vを示し, その後, 徐々に減じ3, 4日後は-0.02~+0.17Vとなって安定した. 通電すると, 陽極側は+0.75~+1.30V, 陰極側は-0.37~-0.50Vを示し, その後徐々に電位は増加し, 72時間以後は陽極側は+1.40~+1.65V, 陰極側は-0.60~-0.85Vとなって安定した. 通電を断つと, 直ちに電位は減少したが, 24時間後もなお微少電位が記録された. 以上の結果から, 生体では針刺入によりわずかながら電位を生じ, 通電すると徐々に電位が増加する充電現象がみられ, また通電を断った後も蓄電した電位がみられ, 徐々に放電することが示された.