Journal of Veterinary Medical Science
Online ISSN : 1347-7439
Print ISSN : 0916-7250
ISSN-L : 0916-7250
Elマウスの硬膜外脳波の基準電極導出法
中野 浩武斉藤 賢一小柏 元英鈴木 勝士
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 55 巻 1 号 p. 39-43

詳細
抄録
20匹のElマウスにおいて塩酸ケタミン, キシラジン併用麻酔下で硬膜上脳波導出記録を行った. 探査電極はエポキシ樹脂で被覆をした銀球電極を用い, 基準電極はステンレススチール針電極を鼻端皮下に置いた. 20例すべてに安定した再現性のある脳波が得られた. 20例中8例に前頭部で左右同期する多棘複合が認められた. そのうち7例では多棘複合に先行する棘波が左前頭部に, 1例では右前頭部に認められた. マウスの脳波記録で, 局在性を示す所見が得られたことから, エポキシ樹脂被覆電極を用いて, 今まで報告の少なかったこのような小動物での脳波解析が今後期待される.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top