抄録
ザンビア共和国の1酪農場(乳用種成牛, 自家産子牛約600頭)では, 子牛のall-in al-out飼育管理に加えて, S. Dublin, S. Typhimurium死菌ワクチンにより妊娠牛と新生子牛を免疫していた. しかし, 1989~1991年には毎年肉用肥育子牛群にS. Dublin感染症の小規模発生がみられた. このように死菌免疫を含む本牧場での予防策は本症発生を阻止できなかったが, 集団的大規模発生の防止には効果があったものと推定された. なお本報告は, 同国における牛S. Dublin感染症の最初の疫学調査に関するものである.