抄録
C57BL/6およびICRマウスにC. parvum死菌体(KCP)を投与し, その21日後にB. rodhaini(BR)で攻撃したところ, ICRマウスでは全頭生存したが, C57BL/6マウスでは全頭死亡した. 一方, KCP投与7日および28日目のBR未感染マウスの脾臓貪食細胞ケミルミネッセンス反応の充進は, ICRマウスでは顕著であったが, C57BL/6マウスでは認められなかった. すなわち, C57BL/6マウスでBR感染防御効果がみられなかった一因として, KCP投与による脾臓貪食細胞の活性化の弱いことがあげられた.