1994 年 56 巻 6 号 p. 1161-1165
ウマにおけるセボフルレンの最小肺胞内濃度(MAC)を口腔粘膜への電気刺激法により測定するとともに, マスク導入の生体反応を観察した. セボフルレンのウマでのMACは2.31±0.11%であった. マスク導入時においては, 発咳などの気道刺激の反応は観察されず, ほぼ良好な呼吸が得られた. 倒馬にいたる過程において1~2回の騒擾が観察されたが, 2.54±0.7%の呼気セボフルレン濃度で倒馬が可能となった. 以上の成績はセボフルレン麻酔のウマにおける臨床応用に不可欠な情報でありウマへの応用の可能性が示唆された.