Journal of Veterinary Medical Science
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運動失調子牛の脊髄白質変性症(短報)
清宮 幸男岡田 幸助大島 寛一村上 隆宏舩山 泰子播谷 亮浜岡 隆文
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1995 年 57 巻 1 号 p. 177-181

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抄録
4か月間に1農場の6から15か月齢の肥育子牛73頭が, 四肢の運動失調を示した. 多種類のビタミン投与や針治療により, 約10頭の運動失調子牛が回復した. 検索した14例の主要な組織病変は脊髄白質の両側性空胞変性であり, 軸索変性を伴っていた. 電子顕微鏡的観察により, 空胞は軸索周囲領域に存在し, 解離した髄鞘層板により縁取られていた. これらの内臓諸器官から有意な細菌は分離されず, 血清銅含量も正常であった. 運動失調の病因は不明である.
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