抄録
牛ラクトフェリンのN-末端に近い25残基からなるペプチド, ラクトフェリシン(LFcin)は非常に強い抗菌活性を示す. LFcinの多様な機能の発現機作を解明する一手段として, 抗LFcinモノクローナル抗体(mAb)を作成した. LFcinはKLHにカップリングさせてマウスを免疫した. 得られたmAbは化学合成したLFcinとも反応性を示した. 膜上でのべプチド合成システムSPOTsによる判定結果, およびアミノ酸側鎖の化学修飾による結果と併せ, 抗LFcin mAbの結合する部位はQWRと推定された.