可視化情報学会誌
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接触力を考慮した好中球のrolling特性解析
―傾斜遠心顕微鏡を用いたin vitro計測―
白井 敦海本 隆志
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2014 年 34 巻 134 号 p. 22-27

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抄録
細静脈の血管内皮上での好中球のローリングは,好中球の免疫反応における最初期の挙動である.このローリング特性に影響を与えるパラメータとして,接着分子の結合と破断,血管内皮表面の凹凸と軸集中した赤血球からの血管壁に対する接触力が挙げられる.しかし,血球のローリングに関して数多くの研究が行われてきたが,この接触力を考慮した研究は殆ど知見しない.そこで本報では,遠心力を用いて基板に対する接触力を負荷した状態での細胞の挙動を観察する傾斜遠心顕微鏡を紹介した.また,これを用いて,好中球のモデル細胞として知られるHL-60細胞の様々な基板上での挙動を解析した結果を示した.その結果,基板との接触力が血球の挙動に大きな影響を与えることが明らかになり,接着分子の寄与をはじめとする好中球と血管内皮細胞との相互作用に関する研究において,接触力を考慮することが重要であると示唆された.
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© 2014 社団法人 可視化情報学会
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