可視化情報学会誌
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見ること,分かること,魅せること
近藤 邦雄
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2016 年 36 巻 140 号 p. 3-8

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抄録

見えているが見えていないなどということや,おなじものをみていても人によって理解は違うこともある.人は目を通して対象物を見て,対象の内容を理解するのである.伝えたい対象をどう描いたら,伝えたいことがよく伝えられるか,理解を助けるかが大切である.「うまく魅せる」ことは,表現する立場からいえば,「伝えたいことが理解される」ことを目指して描くことになる.デジタル映像処理の発展により,表示された画像や映像をみるだけではなく,その処理結果を見て,対話的により意図に合った表現を見つけ出していくことが可能である.このように可視化は,計算処理後の一方的な機能ではなく,必要な計算も行って繰り返す中で利用する機能になっている.本文では,的確に情報伝達を行うための表現技術に関連する「みることとわかること」,「魅せる手法」について述べ,それを踏まえた表現目的と表現方法,そしてその特徴について述べる.

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© 2016 社団法人 可視化情報学会
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