2017 年 37 巻 146 号 p. 20-25
PCやスマートフォンの普及によってカメラで撮影した風景映像にCGをリアルタイムに重畳表示するAR (拡張現実感)技術が手軽に体験できるようになり,教育・医療・ものづくり・ゲームなど様々な分野での情報提示手段として活用されてきた.しかしARシステムの多くは,画像処理によって認識したマーカーの上にCGを重畳しているため,カメラがマーカーを見失わぬように注意を払う必要があった.ところが2016年,空間を3次元的に認識する技術を用いることでマーカーの存在を意識せずにARを実現できるデバイスが登場した.1つはMicrosoftのHoloLensというHMD型のデバイス,もう1つはGoogleのTangoという空間認識技術を搭載したファブレットであり,いずれも次世代ARデバイスとして現在多くの注目を集めている.そこで本稿ではこれらのデバイスの概要及び利用例について紹介する.