箱庭療法は伝統的な心理療法としてよく知られている.本稿では,クライアントが作成した箱庭の3次元計測点群データを活用した,箱庭療法を支援する我々の最近の試みを紹介する.まず,箱庭全体を俯瞰的に見たり,重要部分を主観的な視点で没入感を持って見たりできる,我々のVRシステムを紹介する.このVRシステムは,セラピストにもクライアントにも,新たな気づきを得られる環境を提供する.次に,クライアントの心理状態を反映した砂の起伏を視覚的に分析するための,我々の2つの可視化手法を説明する.ひとつは,法線ベクトルの情報を含まない点群曲面に適用可能な,新しい陰影付け手法である.もうひとつは,点群曲面に適用可能なロバストな等高線可視化手法である.これらの手法により,砂の起伏の視認性を大幅に向上させ,セラピストを支援することができる.