顔の特徴情報を用いた表情と魅力の分析事例を示し解説した.実験Ⅰでは,瞬時に変化する顔の特徴情報であるAUを用いた.感情と表情の持続がその後の真顔や笑顔に影響することを,FACS判定により明らかにした.ネガティブやポジティブな感情癖が顔立ちを変えてしまう可能性が示唆された.実験Ⅱでは覚醒,疲労により緩やかに変化する顔の特徴情報を用いた.顔の幾何学的特徴である眼裂の針状度から開眼度を算出し,朝と夜の差異を明らかにした.朝より夜の開眼度が高い傾向にあったことから,上眼瞼挙筋は筋疲労より覚醒度の影響を強く受けることがわかった.実験Ⅲでは,時間変化しない顔の特徴情報であるほくろの位置を調査し,その位置と印象の関係性分析を行った.印象評価と主成分分析の結果,第1主成分が魅力度,第2主成分が堅実度のイメージスケールが作成できた.顔の特徴情報を使いわけることによって,メイクアップや印象管理での指針となるだろう.