可視化情報学会誌
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可視化技術が拓く非平衡現象の理解
栗田 玲
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2022 年 42 巻 164 号 p. 2-5

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抄録

安定状態に向けて変化する緩和やエネルギー注入され続けている対流など,日常や自然界で起こっている現象の多くは非平衡現象である.平衡現象と異なり,非平衡現象は変化過程が重要であり,その変化過程を定量的に観察することが非平衡現象の理解につながる.ここでは,泡沫の崩壊挙動,重力不安定性の初期過程観察を例としてあげ,可視化技術の進展が非平衡現象の理解に不可欠であることを紹介する.泡沫の崩壊では,液膜が破れた時に,フロントの曲率が反転することにより,液滴が放出される.さらに,この液滴が遠くの膜を破ることで協同的崩壊が起こることがわかった.また,重力不安定性の初期過程観察のために,物理ゲルを用いて,重力不安定状態を弾性力で支え,加熱によって流動化させることで初期過程の観察に成功した.このように,可視化は非平衡現象の理解を進める重要な役割を果たしていると言える.

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© 2022 社団法人 可視化情報学会
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