2024 年 44 巻 171 号 p. 13-18
地図は地理情報を視覚的に表現する手段であり,縮尺に応じてその表現が変化する.大縮尺の地図では詳細が描かれが,小縮尺の地図ではそれらの抽象化が必要となる.これを実現する技法が「総描(generalization)」であり,地理的特徴を抽象化して地図の可読性を維持する.総描技法には,特徴の位置をずらす「転位(displacement)」,特定の特徴を省略する「取捨選択(selection)」,小さな特徴を統合する「集約(aggregation)」,形状を簡素化する「簡単化(simplification)」がある.特に「集約」とそれに伴う「簡単化」は複雑で,地理的要素間の接続関係を変更するため,大局的な抽象化をもたらす.本稿では,住宅地図の建物特徴群を対象とした対話的最適化による集約および簡単化操作の最近の結果を紹介する.