超高齢社会における健康寿命の延伸に、口腔の審美意識が関与するという仮説のもと、多施設による調査を実施した。一般社団法人日本歯科審美学会会員の所属する病院および歯科医院に通院している60歳以上の患者で調査の主旨に同意が得られた192名を対象に20項目の質問票ならびに口腔内所見、全身状態の関連をAIにより解析した。
サポートベクターマシンによる教師あり学習の解析結果をもとに、再帰的特徴量削減により特徴量を最適化した結果、「歯・口元の見た目に関心がありますか」という質問の回答予測に関わる因子として、「食事の中断」、「歯科の問題」といった口腔内の問題以外に「心疾患」、「脂質異常症」が挙げられた。このことから、口元の審美意識が高いことが口腔内のみならず全身への影響があることが考えられる。今後、前向きに調査を継続する予定である。