2026 年 69 巻 1 号 p. 57-60
本研究では,電気柵でアマミノクロウサギの侵入を防止できなくなったタンカン園(鹿児島県大島郡徳之島町)で電気柵とポリエチレン製ネット柵(以下,ネット柵)を併用した場合の侵入防止効果を検証した. 2023年12月12日~2024年3月15日の95日間を電気柵(10,20および30 cmの高さで架線)のみを設置した対照区とし,2024年3月16日~2025年3月13日までの363日間を電気柵と高さ60 cmのネット柵(目合い4 cm×4 cm)を併用した試験区とした.センサーカメラを用いて,両区の撮影頻度指数(以下,RAI)を求め,比較を行った.対照区のRAIは22.5を示し,侵入したアマミノクロウサギがタンカン樹の枝葉を採食する様子が観察された.試験区では,アマミノクロウサギの侵入がみられなかった.センサーカメラには,併用柵を視認後,回避あるいは一定の距離を保ちながら食草や移動するアマミノクロウサギの様子が確認され,併用柵による侵入防止効果は顕著であった.
日本暖地畜産学会報:69(1):57-60,2026