抄録
1) 各区のTDN摂取量を飼養標準に比べると分娩前H区・・・・・・平均111.2%, L区・・・・・・80%, 分娩後H区・・・・・・102.2%, L区・・・・・・79.8%であった。分娩後H区のTDN摂取量は計画量を下廻った。
2) 分娩前の体重増加量, 分娩時の体重減少量, 産了体重は分娩前H水準で飼育した牛群の体重増加量, 産子体重は大きく, 分娩時体重減少量は小さかった。
3) 4区とも泌乳開始後体重の減少を来し, 分娩後平均59.7日目に最大減少量を示した。この体重減少量には分娩後L飼育の影響が著しかった。
4) 産乳成績には分娩後の栄養水準が強い効果を現わし, 設定した栄養水準の範囲では分娩前の高い栄養水準は体重の変動に影響を与えたが, 牛乳生産には大きな影響を与えなかった。
5) 試験中の事故発生状況, 繁殖成績には試験区間に明らかな差は認められなかった。