西日本畜産学会報
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種雄牛産肉能力間接検定から見た交配方式の検討
田之上 悠石鹿島 学山路 正則湯ノ口 幸一
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1984 年 27 巻 p. 22-24

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抄録

鹿児島県黒毛和種の種雄牛35頭の産肉能力間接検定成績を用いて, 系統 (父系) および優良牛生産方式と去勢牛の産肉性との関係について検討して大要つぎの結果を得た。
1) 1日平均増体量, 脂肪交雑, ロース芯面積などの主要産肉形質には, 系統 (父系) の影響は認められず, 系統間に差がなかった。しかし, 系統内種雄牛の影響はすべての産肉形質で有意であった。
2) ロース芯面積および背脂肪厚は, 優良牛生産方式によって有意な影響を受け, ロース芯面積は第4方式>第3方式>第1方式>第2方式の順, 背脂肪厚は第1方式>第3方式>第4方式>第2方式の順であった。また, 優良牛生産方式の進展に伴い腕幅, 坐骨幅などの後躯幅が小さくなる傾向がうかがわれた。
3) 主要産肉形質である1日平均増体量, 脂肪交雑, ロース芯面積の遺伝率は, それぞれ0.70, 0.34, 1.55と推定された。また, これら3形質の相互間には正の遺伝相関が得られたが, 表型相関は低かった。

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