西日本畜産学会報
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牛の第一胃内で分解を免れた飼料粗蛋白質の消化性
高橋 繁男相井 孝允久米 新一栗原 光規
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1989 年 32 巻 p. 55-58

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抄録

牛の第一胃で分解を免れた飼料粗蛋白質の, 小腸での消化性を評価するために, ルーメンバッグ法により未分解粗蛋白質を用意した。第一胃での飼料の滞留時間とその間に分解されなかった粗蛋白質の消化性の関係を調べるために, ルーメンバッグの投入時間を2, 6, 12および24時間とした。このようにして得た第一胃内未分解粗蛋白質を, ベプシン・豚小腸液によるin vitro法で処理し, 消化率を測定した。
皮付き圧べん大麦, ひき割り玄米, ひき割りトウモロコシおよび圧ぺん大豆粕は第一胃投入時間にかかわらず, その間に分解を免れた蛋白質の消化率は高い値であった。一方, アマニ粕, 米ヌカ, フスマおよび魚粉は第一胃投入時間が長くなるに伴い, 未分解粗蛋白質の消化率は低下した。

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