西日本畜産学会報
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ブロイラー肉の食味性と脂肪酸組成について
奥山 正孝興梠 典光蓑毛 良幸鈴木 祥夫
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1989 年 32 巻 p. 83-86

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抄録

ブロイラー肉の食味性に影響するといわれる脂肪酸組成を検討するため, コーンと大豆粕を主体とした基礎飼料にカポック粕とコーン油をそれぞれ0, 1.8, 3.6%の3水準で組合わせて添加した9種類の飼料給与区と市販飼料給与区を設定した。これらの飼料給与区のブロイラー肉の脂肪酸組成及び食味性について検討した。その結果, リノール酸は飼料中含有率と肉中含有率の間に有意 (P<0.01) の相関が認められた。さらにカポック粕を添加した場合, 肉中ステアリン酸はその添加割合に比例して増加したが, 逆にコーン油を添加するとその添加割合の増加につれて肉中ステアリン酸は減少した。またオレイン酸はステアリン酸とは逆の関係を示した。肉の食味性は肉中ステアリン酸含有率が高いほどおいしいという結果が得られた。これらのことから肉の食味性に脂肪酸組成が関与していることが示唆された。

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