西日本畜産学会報
Online ISSN : 1884-6394
Print ISSN : 0914-3459
ISSN-L : 0914-3459
夏期高温時における脂肪酸カルシウムと酢酸ナトリウムの混合物および綿実の給与が乳量, 乳成分等に及ぼす影響
白石 恭二黒川 洋介石橋 英二
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 34 巻 p. 55-58

詳細
抄録

脂肪酸カルシウムと酢酸ナトリウム (2.2: 2.8) の混合物および綿実を夏期高温時に搾乳牛に給与し, 乳量, 乳成分, 乳脂脂肪酸組成およびルーメン内揮発性脂肪酸組成に及ぼす影響を調べた。
1日1頭あたり脂肪酸カルシウム混合物5009あるいは綿実1kgの給与により乳量は増加しなかったが, 乳脂率はそれぞれ0.24% (P<0.05) および0.18%増加し, 乳脂肪生産量は対照区に比べそれぞれ65g/日および36g/日増加した (P<0.05) 。一方, 無脂固形分率はそれぞれ0.16% (P<0.05) および0.11%低下した。また, 脂肪酸カルシウム混合物給与により乳脂脂肪酸の内C16グループが増加 (P<0.05) し, 綿実の給与によりC18グループが増加した (P<0.05) 。なお, 脂肪酸カルシウム混合物及び綿実の給与は飼料摂取量ならびに試験牛の体温および呼吸数には影響を与えなかったが, ルーメン内揮発性脂肪酸 (VFA) の内, プロピオン酸が両試験区において増加 (P<0.05) した。

著者関連情報
© 日本暖地畜産学会
前の記事
feedback
Top