西日本畜産学会報
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34 巻
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  • 松尾 昭雄
    1991 年 34 巻 p. 1-9
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 村上 誠
    1991 年 34 巻 p. 10-18
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 松岡 尚二, 新小田 修一, 古市 信夫, 井上 政典, 久木元 忠延
    1991 年 34 巻 p. 19-25
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    薩摩鶏交雑ブロイラー (以下, サツマ交雑とする) およびブロイラー専用種 (以下, ブロイラーとする) を材料として, 飼育場の1羽当たりの飼育面積 (以下, 飼育面積とする) の違いが運動量の大小と肉質に及ぼす影響を明らかにするために, 飼育面積の広い区 (以下, L区とする: 0.34m2/羽) および狭い区 (以下, S区とする: 0.09m2/羽) の2区を設け飼養し, 個体の移動距離, 筋肉の理化学的特性および官能検査について調査し, 次の結果を得た。
    増体量は鶏種ではブロイラーで有意に優れていた。飼料消費量は飼育面積ではS区で, 鶏種ではブロイラーで有意に多かった。飼料要求率は飼育面積ではL区で, 鶏種ではブロイラーで有意に優れていた。2時間当たりの移動距離は飼育面積ではL区で約20m長く, 鶏種ではサツマ交雑で約10m長かった。解体成績は飼育面積では飼育面積間に有意差は認められなかったが, 鶏種では腿肉および正肉はブロイラーで, 可食内臓はサツマ交雑で有意に割合が高かった。筋肉の理化学的特性は飼育面積間に有意差は認められなかった。官能検査では, 焼肉の“歯ごたえ, かたさ”およびスープの“味の良さ”と“好み”で有意差が認められ, 焼肉ではブロイラーS区>プロイラーL区>サツマ交雑S区>サツマ交雑L区の順で硬く, スープではサツマ交雑L区>サツマ交雑S区>プロイラーS区>ブロイラーL区の順で味がよく, サツマ交雑S区>サツマ交雑L区>ブロイラーS区>ブロイラーL区の順で好ましいと評価された。
  • 住尾 善彦, 堀 英臣, 濱 清輝, 木場 俊太郎
    1991 年 34 巻 p. 26-31
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    褐毛和種去勢牛の肥育過程における肉質の変化を明らかにするため, 生後6.2から31.6カ月齢の32頭を用い, 高栄養下における肉質 (脂肪交雑, 色沢, きめ・締まり) と生後月齢, 終了時体重および枝肉構成の諸項目等との関係について検討を加えた。
    肉質と生後月齢, 終了時体重および枝肉構成の諸項目等との相関は, 枝肉の脂肪重量および枝肉に占める脂肪の割合等で相関係数が高く, 肉質の変化は脂肪組織の成長との関連の深いことが示された。
    肉質と生後月齢, 終了時体重および枝肉に占める脂肪の割合との関係を, 大塚の折れ線モデルにより検討した。いずれの場合も, 2つの折曲点をもち, 第1折曲点から第2折曲点にかけて評点が急速に向上し, その後その度合が非常にゆるやかになるパターンをとった。肉質向上のピークともいうべき第2折曲点は, 生後16.9-17.9カ月齢, 体重535-555kgおよび脂肪の割合25.4-25.7%と現在出荷されている時期よりも, かなり早い時期と推定された。また, これ以降データの変動が大きくなり, とくに脂肪交雑でその傾向が強かった。
    これらのことから, 肉質は加齢や各組織 (とくに脂肪組織) の成長に伴い急速に向上していくが, そのピーク以降は, その程度が非常にゆるやかになることが明らかとなった。
  • 木場 俊太郎
    1991 年 34 巻 p. 33-35
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    1955年, 1975年及び1990年における熊本産褐毛和種種雄牛の遺伝的寄与率を推定した。その結果, 次の事項が明らかになった。1) , 遺伝的寄与率が高かった特定種雄牛 (上位20頭) の父系図上の系統数は, 1955年は11, 1975年と1990年は4ずつであった。2) , 特定種雄牛の遺伝的寄与率推定値で, 最高値は, 1955年, 1.10%, 1975年, 3.17%及び1990年, 17.12%であった。3) , 1955年から1990年に至る種雄牛群の父系図上の主流は, 1955年の重富 (本43) から分化した重玉 (高11) , 蘇久 (本676) 及び朝栄 (本365) と, 1975年に出現した光浦 (244) の4系統である。4) , 1990年において父系図上の系統は, 重玉系が64.90%, 光浦系が23.44%の遺伝的寄与率を占めた。
  • 田代 浩幸, 千綿 政信
    1991 年 34 巻 p. 36-38
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    生産コストの軽減を図り, ブロイラーの生産性を高めるため, 季節別に無窓鶏舎における単位面積当たりの適正飼養密度について検討した。季節別飼育羽数を各季節3.3m2当たり各々3区設定, 春期, 秋期 (試験1区50羽, 2区65羽, 3区80羽) , 夏期 (試験1区44羽, 2区54羽, 3区64羽) 冬期 (試験1区56羽, 2区71羽, 3区86羽) で実施した。
    その結果, 無窓鶏舎における季節別の適正飼養密度は3.3m2当り春期餌付けは50羽程度, 夏期餌付けは44羽程度, 秋期餌付けは65羽程度, 冬期餌付けは71羽程度餌付けが適正であった。
  • 西野 武蔵, 井原 健太, 溝手 成幸, 高野 壽鶴, 北川 政幸
    1991 年 34 巻 p. 39-42
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    牛群管理技術改善のための資料を得る目的で, ホルスタイン種経産牛8頭 (除角牛1頭を含む) を用い, 放し飼い状態で飼料を給与し, その飼料の配置数および配置間隔の違いが牛の採食行動に及ぼす影響について調査した。その結果, 4m間隔で牛の頭数分配置した区は, 採食時間が長く佇立時間が短く, より好ましい飼養条件であった。2m間隔で牛の頭数分より2個多く配置した区, 2m間隔で牛の頭数分だけ配置した区および牛の頭数分より少なく配置した区は, この順に採食時間が短く佇立時間が長くなり, より厳しい飼養条件となった。こうした飼養環境への各個体の適応能力に個体順位をつけた場合, この能力の最上位の牛は, 採食時間が長く, 佇立時間が短く, 被威嚇行動はなく, 採食場所移動回数は少なく, 1回当たり連続採食時間が長く, 採食場所も固定的であった。最下位の牛は, すべての項目で劣り, 採食場所も非固定的であった。同じ場所で2頭以上の個体が共有採食しているのがみられた。共有採食行動は, 除角された牛との組み合わせが多く, また, 飼養条件が厳しくなると共有採食時間, 共有採食の組み合わせ個体数とも増加した。
  • 上田 修二, 大崎 順子, 田口 清実
    1991 年 34 巻 p. 43-45
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    受精培地Brackett & Oliphant液 (以下BO液) に添加したヘパリンナトリウム (以下ヘパリン) が, 牛体外成熟卵子の体外受精後の発育に及ぼす影響を検討した。10μgヘパリン/mlを添加したBO液に浮遊した精子を20-24時間成熟培養した卵子に媒精し, 胚の発育状況を調べた。次に, ヘパリン処理する際, 精子濃度を10×, 20×106/ml, 卵子―精子共培養時間を3, 6時間として, 胚の発育状況を調べた。
    (1) BO液にヘパリンを添加すると, 分割率及び胚盤胞への発育率がヘパリンを添加しなかった場合に比べて明らかに高くなった。特に, ヘパリンを添加しなかった場合に発育率が低い精液では, ヘパリン添加の効果が顕著であった。
    (2) 卵子―精子共培養時間の短縮が, 胚盤胞への発育率に影響を及ぼさなかった
  • 家守 紹光, 城内 仁, 磯崎 良寛, 津留崎 正信
    1991 年 34 巻 p. 46-49
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    乳牛の泌乳最盛期における養分要求量を満たすには, いかにして乾物摂取量を増加させるかが問題となる。そこで, イタリアンライグラスサイレージ主体の飼料構成とした場合の給与飼料中の細胞壁物質 (OCW) 含量と乾物摂取量 (DMI) の関係を明らかにするとともに, 泌乳性に及ぼす影響を調査した。
    給与飼料中のOCW含量は乾物摂取量と負の相関があり, DMI (kg) =-0.25×OCW (%) +29.95 (r2=.995) の1次回帰式で表すことができた。
    しかし, 給与飼料中のOCW含量が低下すると, 泌乳牛のそしゃく時間は短くなる傾向にあり, 第1胃内の醗酵が速く, 酢酸/プロピオン酸比が低下し, この結果乳脂率は低下する傾向にあった。
    また, 4%脂肪補正乳量が20kgの時, 給与飼料中のOCW含量は40%程度が適正であると考えられた。
  • 西尾 祐介, 石山 英光, 井上 尊尋
    1991 年 34 巻 p. 50-54
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    プログラムフリーザーを用いた鶏精液の凍結保存技術について, 高くかつ安定した受精率が得られる凍結プログラムを探索した。また融解後の精液からより多くの受精卵を得られる利用方法について検討した。
    アルミアンプルに封入した鶏精液を, 4種類の凍結プログラムを用いて凍結し, 融解後の受精率を調査した。その結果, 5℃/分一定の速度で凍結するプログラムが72.5%の最も高い受精率が得られ, 実用的レベルに達した。ただし, 各プログラムを実行した際の精液の温度降下状況について観察した結果から, 今回5℃/分のプログラムで見られた直線的な温度降下が実現するように配慮すれば, 多少異なる凍結速度でも高く安定した受精率が得られると推察された。
    融解後の精液については, 遠心分離後の最終希釈量を1.5倍に増量すること, 及び雌鶏への人工受精量を0.2ml/羽から0.1ml/羽に減量することの2点について検討した。その結果, いずれも精液1ml当たりから得られる受精卵数が1.5倍以上に向上し, 凍結精液の効率的利用法として実用的であることが判明した。
  • 白石 恭二, 黒川 洋介, 石橋 英二
    1991 年 34 巻 p. 55-58
    発行日: 1991/07/20
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    脂肪酸カルシウムと酢酸ナトリウム (2.2: 2.8) の混合物および綿実を夏期高温時に搾乳牛に給与し, 乳量, 乳成分, 乳脂脂肪酸組成およびルーメン内揮発性脂肪酸組成に及ぼす影響を調べた。
    1日1頭あたり脂肪酸カルシウム混合物5009あるいは綿実1kgの給与により乳量は増加しなかったが, 乳脂率はそれぞれ0.24% (P<0.05) および0.18%増加し, 乳脂肪生産量は対照区に比べそれぞれ65g/日および36g/日増加した (P<0.05) 。一方, 無脂固形分率はそれぞれ0.16% (P<0.05) および0.11%低下した。また, 脂肪酸カルシウム混合物給与により乳脂脂肪酸の内C16グループが増加 (P<0.05) し, 綿実の給与によりC18グループが増加した (P<0.05) 。なお, 脂肪酸カルシウム混合物及び綿実の給与は飼料摂取量ならびに試験牛の体温および呼吸数には影響を与えなかったが, ルーメン内揮発性脂肪酸 (VFA) の内, プロピオン酸が両試験区において増加 (P<0.05) した。
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