西日本畜産学会報
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黒毛和種種雄牛候補牛の飼料給与法の変化が枝肉形質に及ぼす影響について
原田 宏沖永 紀子坂東島 直人東 和彦清野 滋美石田 孝史
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2007 年 50 巻 p. 113-117

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抄録

2001年に産肉能力検定直接法において飼料給与法が粗飼料多給に改正された.このことは, 枝肉形質の発育にも影響があると考えられ, 超音波測定を行い以前の発育様相との差について検討した.供試牛として, 1990年4月から2006年6月にかけて, 直接検定に合格し20ヵ月齢時まで繁養された242頭の黒毛和種雄牛を用いた.
一日平均増体量 (DG) は飼料給与法の違いによる変化はみられなかったが, 飼料効率では年次による変化がみられた.第7および13胸椎部の胸最長筋横断面積 (7および13-MLTA) は年次間で有意な差はなかった.バラ厚 (RT) は給与法が改正された後に, 薄くなることが認められた.脂肪交雑 (MS) の検定期間中の発育様相は, 年次間による差はみられなかった.皮下脂肪厚 (SFT) および筋間脂肪厚 (IMFT) では, 検定期間中の値は給与法の改正に伴って薄くなり, 検定終了後の値では給与法の影響がさらに大きくなった.

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