西日本畜産学会報
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父と母方祖父の組合せがバークシャー種育成豚雌における枝肉形質に及ぼす遺伝的影響
原田 宏佐藤 水咲横山 寛二渡邉 正良石田 孝史
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2007 年 50 巻 p. 107-111

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抄録

超音波測定を行った, 二代祖まで確認できるバークシャー種の雌659頭を用いて, 育成豚の選抜に用いるための枝肉形質超音波測定値に影響している父系統の遺伝要因および環境要因について検討した.種雄豚を変量モデルとして分析を行った結果, 種雄豚の効果はすべての形質に対して有意性 (P<0.01) が認められた.枝肉形質の遺伝率は約0.5以上であり, 比較的高く推定された.また, 枝肉形質超音波測定値の最大値と最小値の差は大きく, 父を母数効果とした場合よりも, 父と母方祖父を組み合わせたモデルでより大きくなった.以上のことは, バークシャー種育成豚雌における枝肉形質の遺伝的改良が可能であることを示すとともに, 母方祖父をモデルに組み込むことによって, より大きな遺伝的改良量を得ることができる可能性を示唆している.

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© 日本暖地畜産学会
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