2018 年 31 巻 2 号 p. 101-104
干ばつによる農業用水不足は水稲栽培を主体とする開発途上国にとり喫緊の問題である。この問題に対する様々な解決策が模索されているが、実用化に至った技術はほとんどみられない。そこで本研究では水消費の一因となる田面からの蒸発に着目し、それを防ぐ目的で透明ないし黒のポリプロピレンカプセルを活用して田面被覆した。その結果、カプセルによる田面被覆は節水効果を有した。また、透明カプセル区に植栽したイネ葉数は他の区と比べて多く、これは地表面の温度が高くなったことに由来すると推察された。