水資源・環境研究
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長良川河口堰によって失われた環境のCVM(Contingent Valuation Method)による評価
後藤 理絵粕谷 志郎
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2003 年 2003 巻 16 号 p. 41-48

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抄録
長良川河口堰の運用によって失われた環境の経済的価値をCVMによって評価した。税金による支払意志額を住民投票方式でたずねたところ、長良川流域で年間28億円、全国で年間2,627億円の評価を得た。運用開始から5年以上経過してからの調査であったが、河口堰の役割を「無用」とした回答と「有用」とした回答が拮抗した。環境に最も低い評価を下したのは、河口堰の役割を「利水」と認識したグループであった。また、長良川から距離的に離れるにつれ、また認識が低くなるにつれ、その評価額も低くなる傾向が見られた。
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