木材学会誌
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一般論文
内装材料の耐光性評価方法の開発(第2報)
新規耐光性試験方法の木質内装材料への適用
辻本 吉寛今村 祐嗣
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2007 年 53 巻 3 号 p. 141-148

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抄録
太陽光の窓サッシ透過光が照射される内装材料の耐光性評価方法の開発を目的として,木材試料にメタルハライドランプの窓サッシ対応中間ガラス透過光およびキセノンランプのフィルター透過光を照射する促進耐光性試験を実施した結果,以下のことがわかった。
メタルハライドランプ式試験において,淡色の針葉樹材は全般的にL 値が減少しa およびb 値が増加するという傾向が見られた。その変化の程度は,直射光,単板ガラス,普通複層ガラス,高断熱複層ガラス,遮熱断熱複層ガラス,防犯複層ガラスの順に小さくなった。その中で,防犯複層ガラスと遮熱断熱複層ガラスでは,a およびb 値が一旦減少した後に徐々に増加し,それに伴い色差も増加・減少その後増加という変化を示した。それらを含めて各種窓サッシが木材試料の耐光性に及ぼす影響を確認することができたことから,この試験方法が内装材料の耐光性評価を行ううえで有効な手段であることが示された。
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© 2007 一般社団法人 日本木材学会
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