木材学会誌
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一般論文
ラス下地モルタル壁の耐力と破壊性状(第2報)
メタルラスとステープルからなる接合部の壁体強度特性への影響
宮村 雅史太田 正光佐藤 雅俊
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2008 年 54 巻 5 号 p. 272-280

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抄録
前報では,モルタル外壁の変形挙動や発生する応力を推定する解析手法を提案した。本報では,モルタルの接合部を構成するラスやステープルの強度・変形性能に関する予測法を改良し,前報で提案した解析手法に組込むことにより,モルタル外壁の変形について検討した。その結果,壁体の水平加力実験により剥落したモルタルやラス下地の破壊性状の観察結果と本解析手法による比較から,せん断変形角に対するモルタル壁の破壊状況を予測できることが認められた。したがって,モルタル外壁の接合部を構成するラス下地板,ステープル,ラスの強度実験を実施し,本論文で提案した解析手法を用いれば,せん断変形角毎に壁全体の接合部の破壊状況を予測することが可能であると考えられる。
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© 2008 一般社団法人 日本木材学会
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