木材学会誌
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カテゴリーI
高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株における新規リグニンペルオキシダーゼ高発現株のリグニン分解特性
杉浦 立樹山岸 賢治平井 浩文河岸 洋和
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2010 年 56 巻 6 号 p. 382-387

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抄録

高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株の産生する,新規リグニンペルオキシダーゼの1種であるYK-LiP2をコードする遺伝子ylpAを高発現する形質転換体A-11株のリグニン分解特性を調査した。ブナ木粉培地においてA-11株は野生株より高いリグニン分解活性を示し,4週間培養後のリグニン分解率は野生株と比較して7.6%高い値を示した。また,その時のリグニン分解選択性も野生株より高い値を示した。A-11株を接種した木粉中のLiP活性は野生株のものより高く,また組換えylpAの転写解析より,A-11株は培養期間を通して安定して組換えylpAを転写していることが判明した。これらの結果より,ylpAの高発現がP.sordida YK-624株のリグニン分解活性を上昇させたことが示された。さらに,市販のセルラーゼを用いた酵素糖化性について検討したところ,A-11株により処理した木粉は野生株のものより高い糖化性を示した。

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© 2010 一般社団法人 日本木材学会
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