木材学会誌
Online ISSN : 1880-7577
Print ISSN : 0021-4795
カテゴリーI
大断面木質土木構造物に異形棒鋼を用いた場合のせん断性能および引き抜き性能の推定
φ16mmの長尺ラグスクリューと異形棒鋼を用いた試験体の性能比較
野田 龍佐々木 貴信千田 知弘
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2014 年 60 巻 5 号 p. 249-260

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抄録

大断面木質土木構造接合部にラグスクリューの代替として異形棒鋼の適用は可能かどうか評価するため,せん断性能および引き抜き性能の研究を行った。せん断性能の評価はヨーロッパ型降伏理論(EYT理論)により行った。この理論を用いるには木材の面圧強度を適切に評価することが重要なため,せん断試験,引き抜き試験と併せて面圧試験を行った。試験の結果,EYT理論はせん断試験結果と合致せず,その要因として本試験で使用した接合部の径長比がl'/d=15.6であり,建築構造などで想定している一般的な接合部の径長比よりもはるかに大きい値となっている点が考えられた。異形棒鋼のせん断性能と引き抜き性能はラグスクリューの代替として有効であるが,引き抜き性能はラグスクリューよりも劣る。現状の施工条件と同程度の性能を期待するなら先孔径をφ14mmとし,主材への打込み深さは200mmとする必要がある。

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© 2014 一般社団法人 日本木材学会
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