現在の農山村の地域問題は,1)人口増加から人口減少への転換, 2) 農
林業経済社会から産業社会へ転換, 3) 世帯の極小化に伴う家族機能の縮
小によってもたらされた「将来への不安」である.
このような状況にある農山村の小規模集落の維持,存続を検討するため
には,在村者人口と世帯類型,経済状況,福祉・生活能力,後継者確保と
いった要因を総合的に検討する分析枠組みが必要である.
そして集落の維持を考えるためには,集落の現状把握と問題の共有が必
要となるが,そのための方法として,世帯の視点と他出子のサポートを組
み込んだT型集落点検が有効である. これによって,縮小再編成による
集落の存続,定住の可能性を具体的に検討することができる.