2022 年 91 巻 10 号 p. 16-24
大阪府では水道水質検査精度の向上を図ることを目的に、水道事業体等を対象とし、外部精度管理を実 施しているが、細菌の検査項目である一般細菌については、精度管理の手法が明示・確立されていないことから、 今まで実施してこなかった。本研究では、統一試料を用いた一般細菌の外部精度管理の実現に向けて、その手法 等を検討のうえ、試料を配付し実証実験を試みた。またその評価方法について検討を行った。その結果、当手法 を用いて、均質性・安定性のある統一試料の調製が可能であることが明らかとなった。評価方法としては、 Xbar-R 管理図およびz スコアの併用が有用であり、z スコアの算出方法については、今後データを蓄積し、決定 する必要があると考えられた。