化学と生物
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解説
質量分析法を利用したRNA–タンパク質複合体のトータル解析
泉川 桂一石川 英明吉川 治孝礒辺 俊明高橋 信弘
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2015 年 53 巻 12 号 p. 850-859

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抄録

生体内ではRNAとタンパク質は,お互いに相互作用し合いRNA–タンパク質複合体としてさまざまな生理機能を発揮する.その際,タンパク質が翻訳後修飾でその機能が制御されているのと同様に,RNAは転写後修飾によって機能が制御されている.RNAにも100種類を超える転写後修飾が知られ,RNAの生体内での真の機能をこれらの修飾情報を知ることなく理解することはできない.ここに,RNA–タンパク質複合体のトータル解析の必要性がある.本稿では,最近開発された質量分析法とゲノムワイドな検索エンジンを基礎とした直接的なRNA解析法を紹介し,プロテオミクスの手法によるタンパク質の直接解析法と合わせたRNA–タンパク質複合体のトータル解析について概説する.

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© 2015 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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