化学と生物
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解説
細菌におけるRNaseを介した代謝制御
産業微生物コリネ型細菌を例に
前田 智也和地 正明
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2015 年 53 巻 2 号 p. 99-106

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抄録
一般に細菌ではmRNAの転写と翻訳は共役しており,mRNAの合成が完了する前に翻訳が開始される.そのため遺伝子発現制御は主に転写段階で制御されていると考えられ,RNAレベルの転写後遺伝子発現制御の研究は真核生物に比べて遅れていた.しかし近年,大腸菌や病原性細菌をはじめ多くの細菌においてその重要性が明らかにされてきた.本稿では,細菌におけるRNaseを介した転写後遺伝子発現制御について概説し,加えて産業上有用なコリネ型細菌におけるRNaseを介した代謝制御について紹介する.
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© 2015 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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