論文
内浦湾(噴火湾)内の漁港航路埋没機構の解明
2015 年 71 巻 2 号 p. I_589-I_594
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_589-I_594
落部漁港における港口付近の堆砂および漁港航路埋没機構の解明に向けて，漁港周辺の波浪・流況・砂面変動の同時観測を行った．観測期間中，11月26日から12月2日にかけて砂面の上昇が確認された．砂面上昇時における外力特性として，1)砂面上昇の初期では有義波高の増大が確認され，その後にうねり性の高波浪が来襲していたこと，2)砂面の急な変動が見られた際には，スペクトル幅パラメーターが小さい傾向にあったこと，3)EOF解析結果より，漁港周辺では左岸へ向かう流れがあることを確認した．以上の結果を踏まえ，砂面変動を引き起こす外力として風波による高波浪とうねり性波浪の2つがあり，それらが作用した際の漁港左岸へ向かう流れにより沿岸漂砂が輸送された時に航路埋没が発生すると考えた．
