2015 年 71 巻 2 号 p. I_595-I_600
宮崎海岸におけるサンドパック工法による埋設護岸は,台風によって損傷を受けた.本研究では,その損傷メカニズムを基に,セル型グラベルマットを二次元水槽模型実験により評価した.セル型グラベルマットとは砕石を充填した透水性のマット状構造物のことである.実験では,セル型グラベルマットの最適な形状を4種類の形状の中から抽出した.その結果,洗掘軽減効果と吸出し軽減効果が確認された.従って,埋設護岸の沈下を抑制できた.また,先端マットが適度に沈下することで,セル型グラベルマットの吸出し軽減効果を高めると同時にめくれへの抵抗力も得られた.このことから,実際の現場においても,セル型グラベルマットは有効な機能を発揮することが期待される.