2017 年 73 巻 2 号 p. I_1021-I_1026
本研究は二次元水路を使用して防波堤の津波越流時を再現し,防波堤背後に敷設した一般的な平型被覆ブロックの被災状況を確認する実験と,防波堤越流水の落下水圧を堤体背後の水深ごとに計測する実験の2種類の実験を行った.被覆ブロックの被災状況からは,平型の被覆ブロックが被災度0.3に達する前の条件を算定することに加え,被災の状況から被覆ブロックがあることによる構造物全体の粘り強さを確認することができた.被覆ブロックの被災条件も一部踏まえた防波堤越流水の落下水圧実験では,越流水深h1と背後水位d1,鉛直距離Lz,落下水圧の関係を得た.また,防波堤背後の水があることによって越流水の落下水圧が減衰されていることを確認した.