土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
WAVEWATCH IIIを外部領域に用いた波浪予測システムの精度検証
間瀬 肇Tracey H. A. TOM池本 藍川崎 浩司
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_139-I_144

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抄録

 深海を対象に開発されたWAVEWATCH III (WW3)やWAMは浅海に拡張され,一方,浅海を対象に開発されたSWANは深海に拡張されているが,最初の目的からの開発経緯に従い,深海ではWW3やWAMを用い,浅海にはSWANを用いるネスティングが望ましい.実際に,IOOS (Integrated Ocean Observing System)では,外洋をWW3,近海をSWANを用いた波浪予報を行っている.本研究は,日本のナウファスの12地点に対して,外洋(外部領域)にWW3,近海(内部領域)にSWANを用いた波浪システムWW3+SWANによる予測値の精度を,これまで構築した外部・内部領域のどちらにもSWANを用いた波浪システムSWAN+SWANによる予測値および観測値との比較を通して,WW3+SWAN波浪予測システムの精度検証を行った.その結果,有義波高に関してはSWAN+SWANとWW3+SWANの優劣はほとんどなかったが,有義波周期に関しては,WW3+SWANの方が良くなることがあることがわかった.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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