土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
最新400年間の地震記録に基づく過去と将来のグローバル津波ハザード評価
大竹 拓郎Anawat SUPPASRIPanon LATCHAROTE今村 文彦
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_1609-I_1614

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抄録

 人々が津波の脅威を理解することは重要であり,海洋全域に伝播する津波を理解するには,海域を見渡せる地球規模で津波のハザード・リスクを評価する必要があるが,そういった研究はまだ少ない.そこで本研究では,地球全域を対象に,過去に津波を発生させた地震の代表事例を選定し,津波数値解析を用いて水位,伝播時間を算出した.さらにそれらを基に,将来発生し得る津波イベントを想定し,過去と将来の津波についてグローバルスケールでハザードを評価した.過去の津波を地球全域で評価したことで,近地津波と遠地津波,両方の影響を定量化することができ,グローバルスケールで評価を行うことの重要性を示した.また,過去の津波と将来起こり得る津波を地球全域で比較したことで,地震空白域における津波を評価する手法を提案した.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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