土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
建物に作用する津波外力に対する周辺建物の影響
奥村 与志弘坂東 直樹四方 寿米山 望清野 純史
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_871-I_876

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抄録

 2011年東北地方太平洋沖地震津波では,建物に作用する津波水平力による転倒モーメントが周辺建物によって増大していたことを示唆する結果が示されている.しかし,どのような周辺建物配置や地形の際に,モーメントが増大するのかについては十分に明らかにされていない.本研究では,一般的な条件下において,周辺建物の配置,周辺建物の大きさ,地形の勾配に注目し,周辺建物と対象建物にかかる転倒モーメントの関係を検討した.その結果,対象建物の海側にある周辺建物は,対象建物に作用する転倒モーメントを増大させる可能性があり,その場所は対象建物の側方に楕円状に広がっていることが分かった.その広がりや影響の大きさは,建物のサイズや地形勾配の影響を受けて大きく変化することも明らかになった.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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