2020 年 76 巻 2 号 p. I_787-I_792
揚圧力や衝撃波圧の物理的メカニズムの解明について,多くの水理模型実験による研究がなされてきたが,近年では,計算技術の発達に伴い,数値計算を用いた検討が行われつつある.しかし,揚圧力のような空気の影響が大きい現象に対する数値計算の検討事例は,計算の複雑性から計算時間が膨大となるため,少ない.本研究では,桟橋を対象として水理模型実験を行い,気液二相三次元数値シミュレーションを用いた計算との比較を行うことで,非圧縮性流体を対象とした再現計算の精度と実務への応用可能性についての検討を行った.結果,時系列比較と定量的評価から,実験値を十分に再現することに対しては課題が残るが,水塊の運動量の変化を捉えることは概ね可能であった.今後,圧縮性の効果や計算コスト削減の検討が必要である.